2000年度
日付 | 主な出来事 | 植物の動き | 動物の動き |
1.09 | 水は透明に近く、深さ1m弱まで見える。 | セリ、ヨシ数10本とフトイの下部分以外のほとんどの植物が枯れる。 水辺の浅いところでは緑藻が見られる。 コカナダモが少数生育。 ホソバノヨツバムグラ、スカシタゴボウ、ハマダイコンなどのロゼット葉が地面を覆う。 水面に少数いたアサザは消失。 |
水面全域にトビムシが多数浮かぶ。 フナ成体1匹の死体が浮かぶ。 アメリカザリガニ、ウシガエルが食べられた痕が橋の上に残っている。 カモの糞が水辺に残っている。 |
2.02 | 周囲に少し雪が残っている。 池近くを流れる排水路側にはコガモが30羽ほど見られ、排水路沿いのヨシは浚渫作業によって刈り払われた。 水に少し濁りがでてきた。水の色は土色に変わる。 |
地表にはハマダイコンやオニノゲシ、キク科、ヌカボのロゼットが覆う。 アサザの殖芽が水辺で見られる。 一部にコカナダモが定着しており、ゆっくり生育している。 夏季に一度刈り払われたヨシは少数が出穂。 コウホネの沈水葉を1枚確認。虫喰い痕有り。 マツモの房の一部分を確認。 |
歩道にキツネの糞の痕跡。 |
2.27 | 池近くの排水路には、ヒドリガモが多数見られる。 | セリやロゼットを残して全ての植物が枯れた。ヨシの葉が全て落ちたため、この時期が一番殺風景。地表にヨシの葉が厚く堆積。 | 体長15cmほどのギンブナの死体が浮かぶ。 水辺にキジの糞が残されている。 トビムシが水面で多数見られる。 |
3.03 | 観察小屋の軒下にカモが食べられた痕跡。食痕はまだ新しい様子で、両翼、胸骨、心臓、肝臓、腸が残され羽が散在。そのほかザリガニが食べられた痕もあり、餌を食べる場所としての利用がうかがえられる。キツネの糞が観察道に何度か残されていることから、キツネによる食べ痕である可能性が高い。1週間後に、食痕の内臓はなくなっていた。 | 水辺でキジ雄が1羽歩き回る。 水面にトビムシが多数見られる。 フタバカゲロウ、ヌマエビが多い。 流入水路付近にモグラの坑道ができている。坑道の出入り口の直径は4cm前後。 先週水面に浮かんでいたギンブナの死骸は消失。 |
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3.12 | 水辺の浅いところにケイ藻が増える。 水質は透明度が低下。 |
水辺のセリが増加傾向。 コカナダモが少しずつ増えている。 |
サカマキガイが水辺で多く見られる。水面にギンブナ成体の死体が3匹浮かぶ。 モグラの坑道が増えた。 アズマヒキガエルの卵塊一腹分が、観察舎前の水辺で確認される。2日前に産卵したものと思われる。アズマヒキガエル成体の鳴き声を確認。 水辺でマツモムシやガムシの仲間を確認。 |
3.30 | ヨシは少数が伸長開始。 セイタカアワダチソウ、イグサ、ハマダイコン、オランダミミナグサ、ヨモギ、ヤエムグラ、ノゲシなどの野草が生育。 水辺ではセリが増加傾向。 浅いところの水底に緑藻が見られる。 |
水辺でキジ雄が1羽みられる。 ヒバリ、ホオジロ、カシラダカ、カワラヒワが水辺のヨシに飛来。 水辺にアズマヒキガエル成体の死体が残る。 水生昆虫が多数確認される。 サカマキガイ、ミズムシ、マツモムシ、ヌマエビなど。水面にはトビムシが多数見られる。 ウシガエル成体を7匹確認。 |
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4.04 | アズマヒキガエルは孵化中。別の卵塊を見つける。全部で11卵塊になる | ||
4.06 | 冬の間に多数ロゼットを広げていたハマダイコンが2株開花している。 コウホネの沈水葉を2株確認、これまで生育が悪く1−2株以上殖えることがない。 |
水辺にアオサギを確認。 水辺の浅いところでアメリカザリガニを2匹確認。 落ち葉が堆積しているところではハシリグモが多数見られる。 サカマキガイの卵塊を確認。 |
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4.23 | 水質の透明度がさらに低下する。水色は黄土色になった。 | ハマダイコンが茂り、花を多数咲かせる。つぼみの状態も多い。 | アズマヒキガエルの幼生は池全体で見られる。体長2.5cmほど。幼生がサカマキガイに食いつくのを確認。 水面、草地でガガンボがよく見られる。シオカライトトンボ、アオモンイトトンボのヤゴ、タマガムシがみられる。 水中の枯れ葉にフタバカゲロウが付着。 |
5.01 | オオヨシキリが飛来する。初確認。周辺のヨシ原で盛んにさえずる。 | ||
5.04 | 水面全体に油が浮上している。 |
ヨシやガマの背が1メートル前後になり植物が繁茂してきた。 コウホネの葉が2枚水面に浮かぶ。 ハマダイコンの花が満開。 |
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5.14 | 水の流入を始める。 観察歩道に繁茂していたハマダイコンを刈り払う。 |
コウホネの葉が4枚水面に浮かぶ。葉は、半分近くが虫に食われている。 アサザが減少しており、水辺の一部の場所でのみ生育。 ヨシの高さはハマダイコンを超える。 水辺のヘラオモダカが葉を大きく広げる。 トチカガミの葉が4枚水辺でみられる。 マツバイは、昨年度より高くなり、少しずつ拡がってきている。 フトイは昨年の今頃と比べると2倍近くの拡がりを見せる。 セリは、大きいもので高さ40cmになり、拡がりを見せる。 歩道脇ではとくにオニノゲシが多い。 マツバイが生育しているところにイヌビエとイボクサが侵入。 |
ウシガエルの成体、ミシシッピアカミミガメの幼体2匹を水面で確認。 アズマヒキガエルは後ろ脚がでている。 池すぐ近くの排水路側で、シュレーゲルアオガエルが鳴く。 |
5.24 | 観察小屋前と水辺の一部のヨシを刈り取る。 水色は黄土色で、水面全体に油が浮く。 |
ヨシの背が高くなり、ハマダイコンの花は目立たなくなる。 水辺には、イボクサとツユクサが拡がる。 フトイは昨年と比べ、3倍近くの拡がりになる。 コウホネは、2/3近くの葉が虫食い。 |
キツネの糞が道上に残る。糞には白い毛が混在。 アズマヒキガエルの幼生は全く見られない。変態したものを水辺で10匹確認。 |
5.27 | 水面全体に、濃い油が浮く。 | アサザの花が2つ咲いている。 セリは成長が著しく、大きいもので60cmほどになる。 ミズアオイは成長が悪く、細長い4cm前後の葉が水辺で見られる。 |
カワセミが飛来。水辺のヨシにとまり、水中を伺う。 |
5.30 | 透明度が1カ月前に比べてさらに低下。水面に浮いている油が消えない。 | カワセミが飛来。水辺のヨシにとまり、水中を伺う。 | |
6.11 | 水面の油が若干薄くなる。流入水路の水に濃い油がでており、流入水に問題があるかもしれない。 | アメンボの数が多く、20-30匹みられる。 ミシシッピアカミミガメの幼体を1匹確認。 |
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6.14 | 観察小屋前と歩道沿い、水辺のヨシを刈り取る。 | ||
6.17 | ヘラオモダカの葉は虫食が目立つ。 | ミシシッピアカミミガメの幼体を2匹、アメリカザリガニを1匹確認。 | |
7.01 | ミズアオイ、アサザがすべて消失している。 ウキヤガラが水辺で増える。 |
コシアキトンボ、シオカラトンボがなわばりを張っている。 ウシガエル成体を3匹確認。鳴き声も聞かれる。 アズマヒキガエルの成体が1匹水辺で確認される。 ミシシッピアカミミガメの成体を水面で確認。 サカマキガイが水辺で多く見られる。 水辺にアメリカザリガニの死骸が残る。 |
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7.13 | 観察小屋前と歩道沿い、水辺のヨシを刈り取る。観察小屋前の半島上になっていたところのヨシを全て刈り取り、なだらかな浅い水辺に変える。 | 造り替えた水辺に、アサザ10株とミズアオイ60-80株を植栽。同時に、付着していたサカマキガイの卵塊とウキクサが入る。 | 水辺のヨシが繁茂している中には、アシナガバチの巣がある様子。 水面でコシアキトンボが産卵。 |
7.14 | 水位の低下が顕著なので流入量を増やした。 | 昨日植栽したアサザは全て葉柄が切られ、全滅。 マツバイも見られない。 セリは、大きいもので70cmになり花を咲かせている。 |
アメリカザリガ二がアサザの葉柄を切っている。 ウシガエルの成体、幼体を確認。 シオカラトンボは、池にずっといる。コシアキトンボも長時間見られるが、度々見られなくなる。 |
7.31 | 13日に植栽したミズアオイは全滅。20日頃にまた10株弱植栽しており、3株は定着。 歩道沿いのヨシを刈り取る。 |
造り替えた水辺にトチカガミを10-12株、アサザ4株を植栽。 | メダカの稚魚が多数見られる。 水辺には、サギの足跡が残る。 |
8.17 | 植栽したトチカガミ、アサザ、ミズアオイはどれも定着していない。 歩道沿いのヨシを刈り取る。 ヨシが倒れ込み、開放水面が狭くなる。 |
植栽したものは、トチカガミの小さな葉が4枚と、ミズアオイが2株残るのみ。 ヨシの穂が出始める。 |
ヌマエビ、メダカ、ウシガエルの幼生は多く見られるが、水生昆虫が見られない。 観察小屋の床に、サギの糞跡がたくさん残り、そのほかにペリットがひとつとカエルの骨がある。 オニヤンマ、チョウトンボが飛翔。 |
8.30 | ヘラオモダカ、マツモ、ミズアオイ、マツバイ、アサザ、イボクサが消失している。 | これまでに刈り払いした場所には、セイタカアワダチソウやメマツヨイグサ、ヨウシュヤマゴボウなど帰化植物が入り込んでいる。 歩道脇にはヒメムカシヨモギが繁茂。 植栽後定着したミズアオイ2株は半分以上食べられている。 |
ギンヤンマが度々水面上を飛翔。 シオカラトンボはずっと見られる。 流入水路でサカマキガイが見られる。 アメリカザリガニがミズアオイの脇に穴を掘っている。穴は出入り口の直径が10cmほどで深さは40cm以上ある。 ウシガエルの幼生は後ろ脚が出ている。 |
9.9 | フトイの生育場所にヨシが侵入。 イボクサが繁茂し、水辺のセリが減少。 水辺にミクリの種が多数見られる。 |
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