重油流出続報(24日の宇ノ気川−河北潟東部承水路)

 石川県河北郡の宇ノ気川から流出した重油の河北潟への流入が引きつつき懸念されていますが、河北潟湖沼研究所理事沢野伸浩氏の現地視察のレポートに基づき、24日の現場の状況をお知らせします。
 24日現在、流出した重油のほとんどが宇ノ気川や河北潟東部承水路の岸に生育するヨシ等の枯れた植物帯によって「トラップ」されたような状態で残留しているようです。岸に大量に生育するヨシ帯が刈り取られずにほとんどそのまま残されているため、それらが「自然の油吸着剤」のように働いているようです。今回の重油の流出は極めて緩慢に長期間にわたったため、総量としては6.5kLもの重油が流出したことになりますが、1分間あたりの流出量はわずかに300ml程度で、ちょうど油がある程度の大きさの団子のようになって、局所的にヨシ帯に取り込まれたというような印象がもたれる状態です。また部分的に、油が集中している場所とほとんどない場所がみられるようです。現在は、東部承水路の上流の一部を除いて雪氷で被われている状態ですが、雪氷部分よりも下流側にも油が流れていることも引き続き懸念される状態です。

 24日に沢野氏が撮影した現場の画像は、http://environ.seiryo.ac.jp/kaga.htmlのGIS画面からみることができます。このGISの見方は、+のアイコンで任意の範囲を拡大、−で縮小、手のアイコンで移動、稲妻のアイコンを使うと、地図にはめ込まれた写真や解説を見ることができます。

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