「環境省いきづく湖沼ふれあい事業−水生植物保全プロジェクト」が全5回の活動を修了しました

 環境省の委託を受けて実施された「水生植物保全プロジェクト」が、12月11日の活動をもって終了しました。12月11日は雪が降る中での作業となりましたが、26名の方がお集まりになりました。
 全5回の活動で各3地点の設定目標はそれぞれ達成され、総重量約6030.6kgの草が水辺から取り除かれました。
 寒さが増す11月から12月にかけの活動でしたが、回を重ねるたびに参加される方が増え、参加された方々の関心の高さが伺えました。泥だらけになり、まるで草との戦いのような作業でしたが、体を動かし、試行錯誤しながら精一杯作業するなかで生まれてくるものがありました。またお昼には、柿やリンゴの差し入れ、温かいめった汁、第4回目の活動日には河合さんをはじめ河北潟で釣りをされている方々のご協力により、河北潟で釣ったフナのお刺身と甘露煮がごちそうされるなど、寒さの中で温もりの感じられる交流ができました。

 

第4回目の活動日のお昼には昆布締めされたフナ(鮒)のお刺身と、フナの甘露煮をごちそうになりました。このフナは前日に、河合さんをはじめ、河北潟で釣りをされている方々のご協力で釣られた河北潟産フナです。お刺身はぷりぷりで甘みがあり、甘露煮は骨までとってもやわらかく、美味しくって驚きました。魚を捕って食べること、むかしは普通にされていたことかもしれませんが、なかなかできないことです。身近なところで捕れる魚を美味しく料理できることがすばらしいと思いました。

 

各地点の結果について−

 地点1は、西部承水路のチクゴスズメノヒエ約26m×10m範囲のひとつの群落の除去です。西部承水路は水路幅があり、矢板で護岸されているため、草を陸に引き上げるのがとても難しい条件にあります。しかし、活動を進めていく中で、道具が工夫されて作業効率が上がり、第一回目では約42kg、第二回目は約114kgでしたが、第4回目には約956kg、第5回目の活動では約2389kgもの草が取り除かれました。全5回の活動で約4087.5kgと群落のすべてが取り除かれました。
 地点2は、中央排水路のミクリ群落の間に生えるチクゴスズメノヒエと、ミクリ群落の下流側にひろがるヒシ群落の除去です。この地点のチクゴスズメノヒエはまだ小規模の群落で、3m四方ほどの群落3カ所を3回の活動ですべて取り除きました。総重量にして約212.5kgでした。ヒシ群落は3回目の活動時の11月13日には枯れてなくなっており、それまでに約74.5kgが取り除かれました。
 地点3は、潟端アサザビオトープ横の水路のチクゴスズメノヒエの除去で、小規模の群落4カ所と、水路一面を覆いつくす長さ15mほどの群落1カ所がありました。4カ所の小規模の群落は第1回目の活動ですべて取り除かれました。残り1カ所の群落は3回の活動で約725kgが取り除かれました。アサザビオトープにもチクゴスズメノヒエの群落が確認されたので、第4回目の活動時にはビオトープ内のチクゴスズメノヒエ群落をすべて取り除きました。この地点では水路で約891.6kg、ビオトープで約801.5kgのチクゴスズメノヒエが除去されました。

 
第5回目の12月11日は雪の中での活動となりました。足場が悪い中、寒さが厳しい中で2389kgもの草が水路から引き上げられました。

 

(配信日:2005年12月28日)