2003年春の西部承水路の状況
  −ホテイアオイの越冬を確認し除去−

 河北潟湖沼研究所生物委員会では、河北潟と周辺水域の水草の継続調査を実施しています。西部承水路では、近年、外来種のホテイアオイがわずかながらほぼ毎年越冬し、昨年の10月20日には、これらの越冬個体が増殖し、上流部の蛭子橋から室の揚水橋までの約1kmの区間の水路のほとんどを埋め尽くすほどに増えました。今年の春の調査では、西部承水路のホテイアオイの越冬個体の確認とともに、大増殖を避けるために越冬個体を見つけた場合は除去する方針で調査を実施しました。4月25日の調査には5人の参加者のもと、西部承水路の両岸から歩いて確認する調査をおこないました。今回の調査では、1箇所にまとまって4株の越冬個体が確認され、除去しました。また、アサザの群落は2箇所で確認されました。トチカガミは昨年見つかった捨てられているボートの中で確認された以外には見つかりませんでした。ボートの中の群落も昨年よりは少ない状況です。

 
確認されたアサザの群落。奧に浮葉が固まって見える。まだ、葉が展開しはじめたところ。今後夏に向けて他の植物の生育が良くなるため、消滅する可能性もある。   ホテイアオイの越冬個体。昨年の株の根元の部分にあった芽が枯死せずに残り、そこから葉を展開したものと思われる。4月25日の段階では、ほとんど育っていない。