河北潟の環境保全と地域振興に関する研究助成を開始します
−平成16年度河北潟研究奨励助成応募要項−河北潟と周辺地域の将来を展望する上で、河北潟の自然再生と環境保全、干拓地の有効な利用は、ますます重要な課題となっています。自然と共存する永続的で豊かな河北潟地域を実現する上で、河北潟の自然や農業についての学術調査が欠かせません。
NPO法人河北潟湖沼研究所は、これまで約10年間の活動を通じて、河北潟地域における環境保全と自然再生、地域の歴史の掘り起こしと産業の活性化等の研究をおこなってきました。その成果は、機関誌「河北潟総合研究」計7巻や、パンフレット「河北潟自然再生構想」という形で発表してきました。しかしながら私たちの活動は、まだまだ不十分であり、今後さらに多様な調査・研究を進めていく必要があります。
多くの方々に河北潟地域の研究に参加していただくために、河北潟湖沼研究所は、以下の研究助成をおこなうこととしました。意欲のある方々の応募を期待します。(16年度の応募は終了しました)
平成16年度 河北潟研究奨励助成応募要項
助成の趣旨
河北潟は、かつては東西4km、南北8kmの大きさの広大な汽水湖でした。豊富な生物群集、高い生物生産性を伴う生態系、優れた水質浄化能力をもつヨシ群落などが存在していました。また、豊かな湖によって培われてきた潟漁や、交通機関としての舟入川(張りめぐらされた水路)、湿田での水稲耕作など、潟を巡る人の暮らしが存在していました。
1963年に始まった国営河北潟干拓事業によって、河北潟と周辺の水域環境は大きく変わりました。潟面積の減少と淡水化による水質の悪化や汽水性の生物の消滅、湖岸の人工化による自然植生と水辺の野生生物の減少、多様性の消失などがもたらされました。一方、新たに生まれた干拓地は、現在まで十分に活用されているとはいえない状況にあり、地域の活性化にとって重大な問題となっています。
河北潟と周辺地域の将来を展望する上で、河北潟の自然再生と環境保全、干拓地の有効な利用は、重要な課題となっています。自然と共存する永続的で豊かな河北潟地域を実現する上で、河北潟の自然や農業についての学術調査が欠かせません。
そこで、河北潟湖沼研究所は、専門的知識を持った学生や研究者の方々の学術研究に対して助成をおこなうことにより、研究者のネットワークを広げるとともに、河北潟に関する基礎的学術資料の蓄積を図ることとしました。補助の対象
助成の対象となる研究分野及び応募の資格は次のとおりです。
1.助成対象研究
河北潟(干拓地を含む)及び周辺環境の自然環境を対象とする自然科学分野の研究
河北潟干拓地の農業・酪農問題を対象とする社会、人文科学分野の研究
河北潟地域の活性化に関する総合的研究2.助成対象者
大学に在籍する学生、大学院生
大学や研究機関等に所属する教官、研究員
その他、河北潟に関心のある研究者、住民等助成金の額等
1.助成金の額
1件につき10万円を上限とします。2.募集件数
3件3.助成期間
平成16年6月〜17年3月4.補助対象経費
河北潟までの往復交通費及び河北潟滞在中の宿泊費
調査地までの移動や調査に必要な車輌、船舶等の借上料
研究に必要な器具、備品や消耗品等5.応募の方法
次の書類を直接提出するか郵送してください。応募の締切は平成15年5月31日(消印有効)です。
・申請書(別記様式−河北潟湖沼研究所金沢事務局〒920-0051金沢市二口町ハ58 tel076-261-6951まで請求してください。または、ホームページhttp://kahoku.soc.or.jpよりダウンロードできます)<申請書の提出先>
河北潟湖沼研究所金沢事務局
〒920-0051金沢市二口町ハ586.審査
有識者数人と研究所理事で構成する助成審査会が審査し6月末までに通知します。7.報告書
事業終了後速やかに以下の書類を提出いただきます。
・研究報告書
・会計報告書8.その他
助成金の交付方法については助成決定後、担当者からご連絡いたします。
(配信日:2004年3月30日;4月28日一部訂正)