小学生によるホテイアオイ除去大作戦
  
−津幡町立条南小学校5年生88人が河北潟西部承水路で一斉作業−

 津幡町立条南小学校の5年生88名は、総合的な学習の時間に、河北潟をテーマにしながら身近な環境問題を考えるという取り組みをおこなっています。
 そのなかで、河北潟の水をきれいにしたい、水をきれいにする施設をつくりたいというグループが、
西部承水路のホテイアオイのことを報道した新聞記事を見つけました。
 「ホテイアオイはたくさんの水の栄養分を吸収してくれるのだけれども、このままではホテイアオイは枯れて西部承水路の水が汚れてしまう」
 「自分たちができることは何だろう。自分たちの手でホテイアオイが腐る前に抜いてしまおう」と、こどもたちは西部承水路を救うために立ち上がりました。
 最初は、新聞記事を見つけたグループ25人が中心となって、他の5年生に呼びかけ、休みの日にボランティアで行ける人だけで行こうという計画を立てました。でも西部承水路のホテイアオイの量はとても多いことがわかり、飯田淳一先生をはじめ多くの先生も手伝っていただけることになり、5年生全員で町のバスを借りて行くことになりました。
 作業は11月29日朝9時から始まりました。生徒たちは、長い柄をつけた熊手をつくり一生懸命にホテイアオイを抜きました。
 授業時間の2時間分を作業に当て、山のようにホテイアオイを抜き取りましたが、西部承水路のすべての量からみれば、まだまだわずかの量が除去できただけでした。学校へ戻るこどもたちは口々に「もっと抜きたい」、「残った分はどうなるの」といっていました。そして、どろどろになったにもかかわらず、多くの子が「またいこう」といっていました。
 水を守ることの大切さとたいへんさ、そしてやっかいなホテイアオイにもそこを住みかとしているヤゴやヒメミズカマキリがいることがわかったりと、子供達には良い経験になったようです。こうした経験が、河北潟の環境をより深く知ることにつながり、河北潟の新たな守り手が育つことを願います。

(取材にあたり、飯田淳一先生にご協力いただきました)

 
はりきってホテイアオイの除去作業をすることどもたち。お手製の熊手を使って上手にとることができました。   ホテイアオイの根についたヤンマのヤゴやヒメミズカマキリを興味をもって観察しました。
     
 
大勢のパワーでたくさんのホテイアオイが除去されました。採取したホテイアオイは、行政機関により処理されます。   ホテイアオイが除去された水路の様子。まだまだたくさんのホテイアオイが残っていますが、水の流れは良くなりました。