河北潟に市民による冬季湛水水田が誕生

 河北潟を望む津幡町太田の水田の一枚に、越冬中の野鳥や水生生物のための冬季湛水水田が生まれました。水田の持ち主の方が、河北潟の冬季湛水水田を推進する河北潟自然再生協議会の呼びかけに答え、実現したものです。
 さらに持ち主の方が自ら、冬季湛水水田の実行していることを示す看板も製作され、現在、実施田の脇に設置されています。看板には、ハクチョウとオタマジャクシのイラストとともに、「人と自然に良い冬期湛水水田を試しています」と書かれています。期待される効果として、雑草の抑制や良い土ができること、野鳥のねぐらとなることなどが説明されています。
 全国では、同様の取り組みが進み、すでに成果も上がっています。河北潟地域でも、こうした動きが活発となり、人と野生がともに生きていける地域づくりが進むことが期待されます。地元農家の方の率先した取り組みにより、河北潟地域での新しい地域づくりの確実な第一歩が刻まれました。
 河北潟湖沼研究所も、冬季湛水水田での継続的な生物のモニタリングをおこない、成果の検証がおこなえるように取り組んでいきたいと思います。(高橋 久)

 

 
実施田の様子   実施田の脇に備え付けられた看板

 (配信日:2005年3月10日)