研究紹介

河北潟湖沼研究所では地域に根ざした研究活動を行っています。

 水質浄化実験

 ビオトープ

 地域の生物相調査

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水生植物を用いた水質浄化実験(ナチュラルシステム)

 河北潟は、かつては清冽な汽水湖でしたが、干拓事業により水域が狭められまた淡水化されました。残存水面の減少と、負荷の増加、環境変化等により河北潟の水質は悪化しています。私たちは、河北潟の水質浄化に向けて、96年に設置された内灘町の「河北潟水質浄化実験施設」において、水生植物を利用した水質浄化実験をおこなっています。とくに浮葉性水生植物を用いて、処理能力や施設の運転条件等について研究を行っています。

    

施設の遠望と水生植物を用いた実験の様子

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ビオトープに関する研究

 河北潟は干拓により大きくその姿を変えています。河北潟の自然環境と野生生物の生息環境を守るためには、現在残っている良好な環境の保全と共に、かつての自然環境要素の復元が必要です。私たちは、干拓地内の一画に素堀の池を作り、そこで植生の復元と水生小動物の侵入の経過を研究しています。将来の河北潟の水辺再生に向けた基礎資料となるデータを集めています。
 そのほか、河北潟周辺や北陸地方で造成されているビオトープの視察や造成事例についての検討をおこなっています。

  

干拓地水辺ビオトープ実験池とモニタリング調査の様子

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地域の生物相調査

 河北潟と周辺の野生生物の生息の現状についての基礎データを得るために、生物相と分布に関しての調査を継続しておこなっています。これらの調査結果を分析し、生物学・生態学の立場から河北潟地域の環境の現状の把握に取り組むと同時に、河北潟地域における生物多様性の保全と生物相の回復に関しての提案をおこなっています。

   

水路の小動物と水草の分布調査の様子

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