学校の敷地がビオトープの場をもうけるために拡大されることを望んだ提案です。
いま校内の余剰な場所をつかって盛んにつくられているビオトープづくりが、地域の自然を反映するものであってほしいということ、野外での体験学習が必須科目として取り入れられてほしいと願うことから、私案をまとめてみました。
近年のとくに市街地における学校教育では、年齢を違えた人との交流が少ないです。自分で自由に何かを作ることや大勢で何かを作りあげる場もわずかしかありません。そういった経験を欠かすと、感性が乏しくなり、個性が十分に引き出されなくなります。
ビオトープづくりや体験学習、自然観察などがそのような感性を養う場として必要な教育内容であることが認知されてきています。授業の中で学力をつけると同時に、単純な日常生活を送らせないシステムが必要です。
自然園ができるスペースを校内に設けることができれば、何もないところからのビオトープづくりをはじめることができます。業者の手を借りないことで、子どもたちと先生で考えながら地形を活かしたビオトープづくりをすすめることができます。生物を専門としている先生や地元の自然をみている方に助言をもらうようにすると、多くの人を交えた野外教育活動に結びつけることができます。
遷移する自然と関わるなかで、積極的な環境教育をすすめることができます。
どのように管理をすすめて、どのような自然園にするのかといった提案。生きものの観察。絶滅の危機に瀕している生きものを知ること。生存力の強い帰化生物への対策など様々なテーマが生まれます。土地利用や地域社会について考える意志が子どもたちに強く芽生えてくることと思います。
数十年ほど前までほとんどの家庭で農業や漁業、林業が営まれ、草刈りや柴刈り、牛や豚の飼育や農業、漁業に子どもたちの力が必要とされたようです。
仕事や手伝いは、スポーツで技を磨いたりチームの連携を考えたり体力づくりに励むこととはまた違った気遣いやマナーも必要とされます。現代の社会の中で、子どもたちの力を発揮する場が失われているような気がします。
学校は地域にたくさんあります。地域の自然園として機能させることができると、とくに市街地など自然が消失している中ではビオトープのネットワークとして機能することになります。子どもたちのつくった自然史博物館が地域に点在することはすばらしいです。
地域の文化と環境を大切にするうえで、また子どもたちの体験学習が持続的で全国的なものとなるように、ビオトープ園が設けられるようなスペースが校内に設けられることを望みます。
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