河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米
とても身近で、水辺の生きものの代表ともいえるメダカです。しかし、現在では絶滅が憂慮される種になっています。 実際に南関東では、野生のものはほとんど見かけなくなってしまったようです。幸いなことに河北潟地域では、田んぼの中や水路などでその姿を確認できます。
地域の農家さんの話しでは、昔はどの水路にもメダカがいたそうです。 玉網で群れ泳いでいるメダカを捕らえて、つくだ煮にして食べていたことも あったそうです。 現在は少数の個体が寂しく泳いでいることが多く、大群はあまり見られ なくなりました。
メダカは隠れ場所や産卵場所となる水草がある環境を好みます。 ですが河北潟地域でも農地の圃場整備がすすみ、ほとんどの農水路がコンクリートの水路となったことで、水路の水草が激減するのと同時にメダカの姿も少なくなっていきました。
メダカは、地域ごとに遺伝的に異なる集団がいます。 2012年には、「キタノメダカ」と「ミナミメダカ」との標準和名がつけられました。 河北潟地域にいるのは、おそらく「キタノメダカ」です。