河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米

生きもの元気米

生きもの元気米では「畦の除草剤を使わない」「ネオニコチノイド系を含む殺虫剤の空中散布をしない」ことを栽培条件にしています。この二つが、河北潟周辺の田んぼの環境に大きく影響を及ぼしていると考えているからです。

強力な成分が含まれる畦の除草剤

畦で使われる除草剤は、田んぼの中で使われる除草剤よりも強力なものが多く、散布したところの植物全てを枯死させるものです。そしてその多くが「グリホサート」という強力な成分を含んでいます。

畦の除草剤の問題

畦用の除草剤に広く使われている「グリホサート」を有効成分とするラウンドアップという除草剤は、カエルに強い毒性を示すことが指摘されています。生きものへの影響のほかに、土にも影響があります。除草剤が頻繁に使用される畦は、土がぼろぼろになります。

生きもの元気米は畦で除草剤を使用しません。

畦の草は草刈機などで除草します。

ネオニコチノイド系農薬の殺虫剤

ネオニコチノイドとは新しい(ネオ)ニコチン様(ノイド)物質という意味です。 タバコに含まれるニコチンに似た作用をもち、構造的にも似ています。 人間への毒性が高い有機リン系の農薬に代わる効率的な殺虫剤として2000年代から農業だけでなく、 一般家庭にまで広く普及し、使用されています。 石川県・河北潟周辺の水田地帯でも、カメムシ防除の名目でネオニコチノイド系農薬のラジコンヘリによる空中散布がおこなわれています。

ネオニコチノイド系農薬の問題

ネオニコチノイド系農薬の特徴として、次の3点があげられます。

1.『神経毒性』・・・昆虫や動物(人間を含む)の神経を攪乱する

2.『浸透性』・・・水溶性で作物のすみずみまで吸収される

3.『残効性』・・・地中に長期(1年以上)残留する場合もある

このような特徴をもったネオニコチノイド系農薬を、ヘリコプターによって広い範囲に散布することで、防除対象のカメムシなどの害虫だけでなく、益虫にも影響がある可能性があります。また、水に溶けることから、川や水路を通じて広がる危険があります。 さらに長期にわたって残留する場合もあることから、生態系や人体への影響が懸念されています。

生きもの元気米を栽培する田んぼでは、ネオニコチノイド系農薬をふくめて、その他すべての殺虫剤の空中散布をしません。

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