河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米

生きもの元気米

河北潟湖沼研究所の2021年産 糸とんぼの田んぼ(KFu96)生きもの元気米情報

 

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農家紹介 河北潟湖沼研究所

2017年より、NPO法人河北潟湖沼研究所が直接栽培する生きもの元気米ができました!

 

   
川原さん

生産者:河北潟湖沼研究所

    担当スタッフ川原奈苗

生きもの元気米生産地:金沢市二日市町

河北潟湖沼研究所よりメッセージ

河北潟地域の田んぼ

田んぼは、低湿地帯に生息する野生動植物にとって大事な環境で、お米を食べる人も田んぼの環境を見守っていく「生きもの元気米」をひろめるために、農薬に頼らない農業をすすめるために自分たちでも作っていこうと、2017年から栽培を始めました。農薬不使用の農業の可能性を探っていきたいと思います。

色々試しながらお米をつくりたい

田植え、稲刈りはスタッフで協力して行っています。2017年から2019年は手押しの田植え機を使い、2020年、2021年は手植えしました。農薬不使用で栽培しているので、草取りは手作業、田んぼの中を歩いて草取りしています。稲刈りは鎌での刈り取りと、バインダーを使って行っています。収獲した稲は、すべて稲架干しています。稲架干しは、大変な作業ですが、稲架が干された風景は美しく、その風景を見た地元の方からは懐かしいとの声が聞かれます。河北潟の周りの田んぼでは木舟が行き来する水路沿いに稲架が立ち並ぶことが秋の収穫風景でした。農薬に頼らない農の営み、生きもの、河北潟らしい美しい風景が残されて欲しいと思います。無農薬でしっかりお米ができるよう、色々試していきたいと思っています。

田んぼ(KFu96)の場所

生きもの元気米を作る田んぼの住所

石川県金沢市二日市町ロ96(約821平方メートル)

河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)の様子(2021年)

2021429田んぼの様子 田植えの様子
4月29日、田起こししています。 5月16日 田植えの様子。
6月7日田んぼの様子 7月26日の田んぼの様子
6月7日 田んぼの様子 7月26日、田んぼの様子
8月10日の田んぼの様子 9月11日稲刈り前の様子
8月10日、田んぼの様子 9月11日、稲刈り前の田んぼ
稲刈りの様子 稲架掛けされた稲穂
稲刈りの様子 収穫後、稲架掛けされた稲穂

今年の田んぼスター:糸とんぼ

 水路側の土手に穴が開いて、水が抜けることが多々ありましたが、今年は、田んぼの水が抜けずにできましたので、イトトンボにとってすみやすい環境になったようで、たくさん飛んでいました。田の草を一度取ったところでは、適度に水草が生えて、イトトンボやゴマフガムシ、ハイイロゲンゴロウなどの水生昆虫が過ごしやすそうにしていました。

調査員からひとこと ~ 河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)はこんなところ!

 生きもの元気米5年目をむかえました。今年は、田んぼの水が切れないように注意したところ、アジアイトトンボがたくさんみられるようになりました。トノサマガエルも繁殖したようで7月下旬には子蛙がみられました。畦の草刈りをこまめにしたためか、例年よりイナゴの数が少ない状況でした。田の草ではセリ、ヒンジガヤツリ、ヒメミズワラビなどがみられ、田んぼの中に増えたコナギとイヌビエはできるだけ手で取りました。田んぼの片側を流れる土水路では、スッポンやキタノメダカがみられました。

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河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)の動物のリスト

陸の生きもの(動物)
科名 種名 2017 2018 2019 2020 2021
鳥類
サギ科 アオサギ
サギ科 チュウサギ
シギ科 チュウシャクシギ
カラス科 ハシボソガラス
ツバメ科 ツバメ
ムクドリ科 ムクドリ
ヒタキ科 ツグミ
スズメ科 スズメ
セキレイ科 セグロセキレイ
両生類
アマガエル科 ニホンアマガエル
アカガエル科 トノサマガエル
昆虫類
トンボ目 シオカラトンボ
アジアイトトンボ
クモ目 クモのなかま
バッタ目 イナゴのなかま
ハネナガイナゴ
ホシササキリ
ウスイロササキリ
カメムシ目 セジロウンカ
ヒメトビウンカ
ツマグロヨコバイ
ハチ目 ヒメバチのなかま
ハチのなかま(小型種)
ケラ
チョウ目 モンシロチョウ
コウチュウ目 ヒメカメノコテントウ
水の中の生きもの(動物)
科名 種名 2017 2018 2019 2020 2021
爬虫類
ヌマガメ科 アカミミガメ
スッポン科 ニホンスッポン
両生類
アマガエル科 ニホンアマガエル(幼生)
アカガエル科 トノサマガエル(幼生)
魚類
ドジョウ
キタノメダカ
昆虫類
トンボ目 アキアカネ(幼虫)
カゲロウ目 コカゲロウのなかま(幼虫)
カメムシ目 ハネナシアメンボ
アメンボのなかま
マツモムシ
コウチュウ目 ゴマフガムシ
ハエ目 キリウジガガンボ(幼虫)
ユスリカのなかま
二枚貝類
ドブシジミ科 ドブシジミ
シジミ科 マシジミ
巻貝類
タニシ科 ヒメタニシ
モノアラガイ科 ヒメモノアラガイ
ハブタエモノアラガイ
サカマキガイ科 サカマキガイ
ミミズ類
イトミミズ科 イトミミズのなかま
ヒル類
イシビル科 イシビルのなかま
甲殻類
カイエビ科 カイエビ
7 11 12 0 6

 

イトトンボ アオダイショウ
イトトンボ アオダイショウ
ハッタミミズ クモの巣
ハッタミミズ クモの巣
イナゴ クモ
イナゴ クモ

 


河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)の植物

植物リスト
科名 種名 2017 2018 2019 2020 2021
トクサ スギナ
イノモトソウ ヒメミズワラビ
サトイモ科 ウキクサ
ツユクサ ツユクサ
イボクサ
ミズアオイ コナギ
イグサ イグサ
クサイ
カヤツリグサ コゴメガヤツリ
ヒンジガヤツリ
カヤツリグサ
テンツキ
ヒデリコ
ホタルイ
スゲ属の一種
イネ スズメノテッポウ
コブナグサ
ギョウギシバ
メヒシバ
アゼガヤ
ケイヌビエ
チガヤ
ホソムギ
アオコメガヤ
ヨシ
スズメノカタビラ
オオスズメノカタビラ
ヒエガエリ
アキノエノコログサ
キンエノコロ
マコモ
キンポウゲ タガラシ
ベンケイソウ ツルマンネングサ
コモチマンネングサ
アカバナ チョウジタデ
マメ クサネム
ヤハズソウ
コメツブツメクサ
シロツメクサ
ヤハズエンドウ
カタバミ カタバミ
トウダイグサ エノキグサ
オトギリソウ コケオトギリ
アブラナ タネツケバナ
イヌガラシ
スカシタゴボウ
タデ ヤナギタデ
ママコノシリヌグイ
ミゾソバ
アレチギシギシ
ギシギシ
ナデシコ オランダミミナグサ
ザクロソウ ザクロソウ
スベリヒユ スベリヒユ
アカネ フタバムグラ
オオバコ タチイヌノフグリ
オオイヌノフグリ
アゼナ ウリクサ
アゼナ
アメリカアゼナ
シソ トウバナ
サギゴケ トキワハゼ
ハマウツボ コゴメグサ
キク ヨモギ
ノコンギク
アメリカセンダングサ
トキンソウ
タカサブロウ
オオアレチノギク
ニガナ
アキノノゲシ
ハハコグサ
セイタカアワダチソウ
オニノゲシ
セイヨウタンポポ
ウコギ ノチドメ
オオチドメ
セリ セリ
ウキゴケ イチョウウキゴケ
33 38 30 44 50

 

コナギ タガラシ
コナギ タガラシ

河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)農薬・肥料の情報(2021年産)

農薬の使用状況

農薬不使用

・・・農薬は一切使用していません。

◎ネオニコチノイド系農薬不使用(苗にも使っていません)

◎ラジコンヘリによる殺虫剤の空中散布なし

◎畦の除草剤不使用

肥料の使用状況

有機発酵鶏糞(使用時期:2021年5月15日)(使用量:225kg)

牡蠣殻(有機石灰)(使用時期:2021年5月15日)(使用量:30kg)

河北潟湖沼研究所の田んぼ(KFu96)の品種(2021年産)、その他の情報

品種

コシヒカリ

田植え日

2021年5月16日

生きもの調査について(2021年)

調査実施項目

1)昆虫スイーピング調査

2)底生生物調査

3)植物調査

*調査員 川原奈苗(NPO法人河北潟湖沼研究所)

 

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