河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米

生きもの元気米

中村 明さんの2021年産(塩辛とんぼの田んぼ:NHa89) 生きもの元気米情報

このページでは、中村明さんの2021年産生きもの元気米について、以下の情報をご覧いただけます。

  予約購入はこちら

農家紹介 中村 明さん

金沢市八田町は環境省のレッドリストで絶滅危惧種にも指定されているハッタミミズが最初に見つかったところです。中村さんはこの八田町でお米作りを続けています。干拓前の河北潟のようすをよく知る中村さんは、かつてのように生きものがたくさんいる環境に少しでも戻ってほしいとの思いから、生きもの元気米に参加しています。

   
中村さん

生産者:中村 明さん

生きもの元気米生産地:金沢市八田町

中村さんからのメッセージ

かつての河北潟地域

今から約40年ほど前、河北潟に通ずる河川には入江があり、田んぼ脇の水路から舟を使って米を運搬していました。そのころは家に舟がありましたので、舟で潟を移動し、ハッタミミズを使って、ウナギやフナなどを釣っていました。

八田町のハッタミミズ

ご存じの方は少ないかもしれませんが、八田町にはハッタミミズという今では珍しいミミズが生息しています。大きいもので約80cmほどの巨大なミミズで、八田町はこのハッタミミズが初めて発見された場所です。昔は町内の田んぼのどこを掘っても見つかりました。今でもハッタミミズは八田町に生息していますが、昔を思うと最近は本当に少なくなりました。

生きものがたくさんいる環境を広げたい

これまでも自然への環境負荷のことを考えて、農薬の使用量を極力抑えたり、畦の草は除草剤を使用せず定期的に草刈を行うよう努めた米栽培を行ってきました。 「生きもの元気米」はその名のとおり、生きものがかつてのように本来あるべき環境を広げていこうとする取り組みです。多くの人が賛同し、地域全体にハッタミミズやカエル等が増え、かつての環境に少しでも戻って欲しいとの願いから参加しています 。

田んぼ(NHa89)の場所

生きもの元気米を作る田んぼの住所

石川県金沢市八田町中89 (約1,734平方メートル)

中村さんの生きもの元気米田んぼ(NHa89)の様子(2021年)

田んぼの様子 7月26日の田んぼの様子

5月19日の田んぼの様子です。

7月26日、田んぼの様子です。
8月10日の田んぼの様子  

8月10日の田んぼの様子です。

 

今年の田んぼスター: 塩辛とんぼ

 これまでクモ類がたくさんみられた田んぼでしたが、今年はほかの田んぼよりは少し目立つといったくらいでした。シオカラトンボは田んぼに行くたびに飛び回っているのがみられました。この田んぼは、水入口に水たまりがあり、シオカラトンボの幼虫やヒメタニシなどがいつも集まってみられます。ちょろちょろと冷たい水がしみ出しており、夏も枯れない憩いの水場になっているようです。

調査員からひとこと ~ 中村さんの田んぼ(NHa89)はこんなところ!

 生きもの元気米8年目をむかえました。田んぼに行くたびにシオカラトンボが飛んでいるのを目にします。クモ類が多い田んぼでしたが、2020年の春先に盛土されたことが影響するのか、少なくなったように思います。畦にはフタバムグラ、ウリクサ、コケオトギリ、トキンソウなど小さな野草が多くみられます。

  予約購入はこちら

中村さんの田んぼ(NHa89)の動物のリスト(2021年)

陸の生きもの(動物)
>
科名 種名 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
哺乳類
ヒナコウモリ科 イエコウモリ
鳥類
ツバメ科 ツバメ
ムクドリ科 ムクドリ
ヒタキ科 ツグミ
セキレイ科 ハクセキレイ
爬虫類
ナミヘビ科 アオダイショウ
両生類
アオガエル科 ニホンアマガエル
アカガエル科 トノサマガエル
昆虫類
トンボ目 シオカラトンボ
クモ目 アシナガグモのなかま
コガネグモのなかま
カニグモのなかま
ハエトリグモのなかま
バッタ目 ショウリョウバッタ
ハネナガイナゴ
カメムシ目 トビイロウンカ
セジロウンカ
ヒメトビウンカ
ヘクソカズラグンバイ
ミドリカスリヨコバイ
タイリクヒメハナカメムシ
ハエ目 ユスリカのなかま
ミナミヒメヒタラアブ
アシナガバエのなかま
ヒゲナガヤチバエ
ショウジョウバエ
ハエのなかま(小型種)
ハチ目 ヒメバチのなかま
トビイロシワアリ
ハチのなかま(小型種)
ハサミムシ目 ハサミムシのなかま
コウチュウ目 メダカハネカクシのなかま
ウスチャケシマキムシ
マメコガネ
クロヘリヒメテントウ
イネミズゾウムシ
水の中の生きもの(動物)
科名 種名 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
両生類
アマガエル科 ニホンアマガエル(幼生)
アカガエル科 トノサマガエル(幼生)
昆虫類
トンボ目 シオカラトンボ(幼虫)
カメムシ目 ハネナシアメンボ
アメンボのなかま
コミズムシのなかま
コウチュウ目 ゲンゴロウのなかま(幼虫)
ゴマフガムシ
キイロゴマフガムシ
ハエ目 ガガンボのなかま(幼虫)
ユスリカのなかま(幼虫)
二枚貝類
ドブシジミ科 ドブシジミ
シジミ科 マシジミ
巻貝類
タニシ科 ヒメタニシ
モノアラガイ科 ヒメモノアラガイ
ハブタエモノアラガイ
モノアラガイ類の幼貝
ヒラマキガイ科 ヒラマキガイモドキ
サカマキガイ科 サカマキガイ
ミミズ類
イトミミズ科 イトミミズのなかま
甲殻類
カイエビ科 カイエビ
カイミジンコのなかま

 

シオカラトンボ ハネナガイナゴ
シオカラトンボ ハネナガイナゴ

中村さんの田んぼ(NHa89)の植物 (2021年)

植物リスト
科名 種名 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020 2021
シャジクモ
トクサ スギナ
ドクダミ ドクダミ
オモダカ オモダカ
ツユクサ ツユクサ
イボクサ
カヤツリグサ コゴメガヤツリ
ヒデリコ
イネ スズメノテッポウ
イヌムギ
メヒシバ
イヌビエ
チガヤ
スズメノカタビラ
オオスズメノカタビラ
アカバナ チョウジタデ
マメ コメツブツメクサ
シロツメクサ
ヤハズエンドウ
バラ オヘビイチゴ
カタバミ カタバミ
トウダイグサ エノキグサ
コニシキソウ
オトギリソウ コケオトギリ
アブラナ タネツケバナ
イヌガラシ
スカシタゴボウ
タデ ヤナギタデ
ミゾソバ
ギシギシ
ナデシコ オランダミミナグサ
ノミノフスマ
スベリヒユ スベリヒユ
アカネ フタバムグラ
ヘクソカズラ
オオバコ オオバコ
タチイヌノフグリ
オオイヌノフグリ
アゼナ アメリカアゼナ
アゼナ
ウリクサ
シソ トウバナ
シロネ
サギゴケ ムラサキサギゴケ
トキワハゼ
キク ヨモギ
アメリカセンダングサ
トキンソウ
タカサブロウ
ハルジオン
オオアレチノギク
タチチチコグサ
ブタナ
オオジシバリ
コオニタビラコ
ニガナ
フキ
ハハコグサ
セイタカアワダチソウ
オニノゲシ
ノゲシ
セイヨウタンポポ
ウコギ オオチドメ
チドメグサ
ウキゴケ イチョウウキゴケ
36 36 36 28 31 25 30 20

 

ウリクサ シャジクモ
ウリクサ シャジクモ
畦
ヨモギやセリなどが育つ畦

中村さんの生きもの元気米(田んぼ:NHa89) 農薬・肥料の情報(2021年産)

農薬の使用状況

・田んぼの中で使用された農薬
   除草剤/コメット(使用時期:2021年5月19日)(使用量:1kg/10a)

 

◎ネオニコチノイド系農薬不使用(苗にも使っていません)

◎ラジコンヘリによる殺虫剤の空中散布なし

◎畦の除草剤不使用


*この使用量は石川県の慣行に比べて、約9割少ない量です。

肥料の使用状況

石川コシ一発(使用時期:2021年5月19日)(使用量:35kg/10a)

中村さんの生きもの元気米(NHa89)の品種(2021年産)、その他の情報

品種

コシヒカリ

田植え日

2021年5月19日

生きもの調査について(2021年)

調査実施項目

1)昆虫スイーピング調査

2)底生生物調査

3)植物調査

*調査員 川原奈苗(NPO法人河北潟湖沼研究所)

予約購入はこちら

HOME

生きもの元気米に関するお問い合わせはこちらまで

NPO法人河北潟湖沼研究所 E-Mail kome@kahokugata.sakura.ne.jp

河北潟湖沼研究所が運営しているサイトです



生きもの元気米 はNPO法人河北潟湖沼研所の登録商標です。

NPO法人河北潟湖沼研究所 〒929-0342 石川県河北郡津幡町字北中条ナ9-9 電話076-288-5803 fax076-255-6941

Copyright (C) Kahokugata Lake Institute