河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米
Oneさんは2023年は2枚の田んぼ(OSa278、OSa2792)で生きもの元気米を、1枚(OKo7)でレンコンを作ってくださいます。ここでは2016年より生きもの元気米の生産を始めた田んぼ:OSa2792の情報を紹介しています。
お米の品種は石川県独自の品種「ゆめみづほ」です。
農事組合法人Oneさんは40代のメンバーが中心となり、代表・宮野一さん、副代表・宮野義隆さんご兄弟を中心に、「いい土作り」を第一に農業に取り組まれています。 詳しくはこちらのページで紹介しています。 |
石川県金沢市才田町戌279-2 (約1,438平方メートル)
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2022年と変わらずセリもたくさん生えていますが、2023年はイトミミズ類も多く確認されましたので、一昨年2021」年の田んぼスターのイトミミズにもどしました。姿に特徴のあるエラミミズも確認されました。
生きもの元気米8年目の田んぼです。この田んぼは生きもの元気米の中で、河北潟(湖)に一番近いところにあります。 今年も畦にたくさんのセリが見られ、夏に花を咲かせていました。数年前から田んぼの中にオモダカが増えてしまい。農家さんを困らせています。ほかの田んぼに比べるとイトミミズ類が多いようで、今年は参加型生きもの調査でエラミミズも観察されました。 |
田んぼの中の除草剤や殺虫剤の使用削減により増える生きもの |
コガムシ、ゴマフガムシ |
畦除草剤を使用しないことで増える生きもの |
コケオトギリ、セリ、イグサ |
イナゴ類 |
田んぼが湛水されることで増える生きもの |
トノサマガエル幼生、成体 |
ニホンアマガエル幼生、成体 |
イトトンボ類 |
そのほか田んぼの生物多様性の点から重要な生きもの |
イトミミズ類、エラミミズ類 |
カイエビ |
クモA、クモB、クモC |
そのほかの動物 |
ショウリョウバッタ |
キリギリス類 |
ヒシバッタ |
コオロギ類 |
ハムシ類 |
セアカヒラタゴミムシ |
セイヨウミツバチ |
ダンゴムシ |
アリA |
ヒメカメノコテントウ |
ゴモクムシ |
マルガタゴミムシ |
ユスリカ成虫 |
キリウジガガンボ |
ハエ目の一種 |
ウスカワマイマイ |
イトトンボ類 |
シオカラトンボ |
ヒメアメンボ |
シマアメンボ |
ヒメタニシ |
セスジビル |
ヒル赤 |
ヒル黒 |
コミズムシ |
ヤマトトックリゴミムシ |
イトミミズ | トノサマガエル |
科名 | 種名 | 2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
トクサ | スギナ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
イノモトソウ | ヒメミズワラビ | 〇 | |||||||
サトイモ | ウキクサ | ○ | 〇 | ||||||
オモダカ | オモダカ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ラン | ネジバナ | ○ | |||||||
ツユクサ | ツユクサ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
イボクサ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
ミズアオイ | コナギ | ○ | |||||||
イグサ | イグサ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
カヤツリグサ | ゴウソ | 〇 | |||||||
コゴメガヤツリ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
カヤツリグサ | ○ | 〇 | |||||||
テンツキ | 〇 | 〇 | |||||||
ヒデリコ | 〇 | ||||||||
イネ | スズメノテッポウ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
メリケンカルカヤ | 〇 | ||||||||
カズノコグサ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
ヒメコバンソウ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
メヒシバ | 〇 | 〇 | |||||||
ケイヌビエ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
アゼガヤ | 〇 | ||||||||
チガヤ | 〇 | 〇 | |||||||
ネズミムギ | 〇 | ||||||||
オオアワガエリ | ○ | ||||||||
スズメノカタビラ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
オオスズメノカタビラ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
ヒエガエリ | 〇 | 〇 | |||||||
フシネキンエノコロ | 〇 | ||||||||
キンポウゲ | タガラシ | ○ | 〇 | ||||||
ケキツネノボタン | 〇 | ||||||||
キツネノボタン | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
ベンケイソウ科 | メキシコマンネングサ | 〇 | |||||||
コモチマンネングサ | 〇 | ||||||||
アカバナ | チョウジタデ | ○ | 〇 | 〇 | |||||
ブドウ | ノブドウ | 〇 | |||||||
マメ | クサネム | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
シロツメクサ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
ヤハズエンドウ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
イブキノエンドウ | 〇 | ||||||||
ヤブツルアズキ | 〇 | ||||||||
バラ | ヘビイチゴ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
ノイバラ | 〇 | ||||||||
トウダイグサ | エノキグサ | ○ | 〇 | 〇 | |||||
オトギリソウ | コケオトギリ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
アブラナ | タネツケバナ | ○ | 〇 | 〇 | |||||
イヌガラシ | ○ | 〇 | |||||||
スカシタゴボウ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
タデ | ヤナギタデ | 〇 | |||||||
イヌタデ | 〇 | ||||||||
ボントクタデ | ○ | 〇 | 〇 | ||||||
スイバ | ○ | 〇 | |||||||
アレチギシギシ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
ギシギシ | 〇 | ||||||||
ナデシコ | オランダミミナグサ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |||
コハコベ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||||
ノミノフスマ | ○ | 〇 | |||||||
アカネ | ヤエムグラ | 〇 | |||||||
フタバムグラ | 〇 | 〇 | |||||||
ヨツバムグラ | 〇 | ||||||||
オオバコ | オオカワヂシャ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
アゼナ | アメリカアゼナ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
シソ | トウバナ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
イヌトウバナ | 〇 | ||||||||
ヒメジソ | 〇 | 〇 | |||||||
サギゴケ | トキワハゼ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
キク | ヨモギ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | |
アメリカセンダングサ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
トキンソウ | ○ | 〇 | 〇 | ||||||
アメリカタカサブロウ | 〇 | ||||||||
タカサブロウ | ○ | 〇 | 〇 | ||||||
ヒメジョオン | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
ハルジオン | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
オオアレチノギク | ○ | 〇 | 〇 | ||||||
ニガナ | 〇 | ||||||||
ハハコグサ | ○ | 〇 | |||||||
ノボロギク | 〇 | ||||||||
セイタカアワダチソウ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ||
オニノゲシ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
セイヨウタンポポ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | |||||
ウコギ | オオチドメ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | ||||
チドメグサ | 〇 | ||||||||
セリ | セリ | ○ | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
ヤブジラミ | 〇 | ||||||||
ウキゴケ | イチョウウキゴケ | ○ | |||||||
42 | 48 | 27 | 31 | 27 | 20 | 16 | 43 |
・田んぼの中で使用された農薬
除草剤 ゼータプラス(使用時期:2023年4月28日)(使用量:1kg/10a)
◎ネオニコチノイド系農薬不使用(苗にも使っていません)
◎ラジコンヘリによる殺虫剤の空中散布なし
◎畦の除草剤不使用
*この使用量は石川県の慣行に比べて、約9割少ない量です。
乾燥鶏糞(使用時期:2023年4月14日)(使用量:93kg/10a)
マイティ―コート早生一発(使用時期:2023年4月28日)(使用量:35kg/10a)
ゆめみづほ
2023年4月28日
1)昆虫スイーピング調査
2)底生生物調査
3)植物調査
*調査員 川原奈苗(NPO法人河北潟湖沼研究所)