河北潟湖沼研究所が農家と取り組む河北潟の水辺・田んぼの生物多様性を保全するお米
2018年まで河北潟の南の田んぼ(OSa159)でつくられていた「生きもの元気レンコン」ですが、生産者さんの都合により、2019年から田んぼが変わりました。これまでの田んぼでも無農薬レンコンは継続してつくられていますが、そこで収穫されたレンコンは加工用にされるとのことです。
新しい田んぼの場所は、河北潟干拓地にあります。レンコンは河北潟干拓地の中で特殊畑として、ひとつのエリアに集められました。河北潟干拓地の中でも泥深い場所が選ばれたそうです。農事組合法人Oneさんはこの場所で以前よりレンコンを栽培してこられました。Oneさんの蓮田はぜんぶで7枚あります。もともと河北潟の湖底だった河北潟干拓地。蓮田の環境は、河北潟に生息する野生生物にとって貴重な環境となったようです。春秋の渡りの時期には、シギ・チドリ類が飛来し、水鳥のバンの繁殖場所となっているほか、イトトンボが数多く生息しています.
この田んぼは農人組合法人Oneさんが作っています。こちらのページで紹介しています。
石川県金沢市湖南町 (5,000㎡/圃場x6枚)
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畦に除草剤が使用されておらず、適度に草刈りされていることから、色々な野草がみられます。イトトンボが非常にたくさんみられ、数の多さに驚きました。たくさんいるイトトンボが蓮田の縁の草地のあちこちで餌をとっています。広い平原に蓮田が拡がり、大きな葉が風に揺れてゆったりとした景色を生み出しています。夏の炎天下には、大きな葉が日陰をつくり、小さな生きものたちの憩いの場になっているようです。 |
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| 科名 | 種名 | 2022 |
| 鳥類 | ||
| サギ科 | チュウサギ | 〇 |
| スズメ科 | スズメ | 〇 |
| 両生類 | ||
| アマガエル科 | ニホンアマガエル | 〇 |
| アカガエル科 | トノサマガエル | 〇 |
| 昆虫類 | ||
| トンボ目 | シオカラトンボ | 〇 |
| アジアイトトンボ | 〇 | |
| コウチュウ目 | マメハンミョウ | 〇 |
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| イナゴ | ニホンアマガエル |
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| ウスイロササキリ | マメハンミョウ |
| 科名 | 種名 | 2022 |
| トクサ | スギナ | 〇 |
| サトイモ | アオウキクサ | 〇 |
| ツユクサ | ツユクサ | 〇 |
| ミズアオイ | ミズアオイ | 〇 |
| イグサ | イグサ | 〇 |
| クサイ | 〇 | |
| カヤツリグサ | コブナグサ | 〇 |
| ギョウギシバ | 〇 | |
| メヒシバ | 〇 | |
| ケイヌビエ | 〇 | |
| ヨシ | 〇 | |
| アキノエノコログサ | 〇 | |
| マコモ | 〇 | |
| ブドウ | ヤブカラシ | 〇 |
| マメ | クサネム | 〇 |
| シロツメクサ | 〇 | |
| ヤブツルアズキ | 〇 | |
| イラクサ | カラムシ | 〇 |
| トウダイグサ | エノキグサ | 〇 |
| アブラナ | スカシタゴボウ | 〇 |
| タデ | ヤナギタデ | 〇 |
| ミゾソバ | 〇 | |
| オオバコ | オオバコ | 〇 |
| シソ | ヒメジソ | 〇 |
| キク | ヨモギ | 〇 |
| アメリカセンダングサ | 〇 | |
| アメリカタカサブロウ | 〇 | |
| ヒメジョオン | 〇 | |
| ウコギ | オオチドメ | 〇 |
| 29 |
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農薬は一切使用していません。
里山ぼかし(施肥日:2022年3月10日、使用量:1,400kg)
乾燥鶏糞(施肥日:2022年3月15日、使用量:1,875kg)
1)昆虫スイーピング調査
2)底生生物調査
3)植物調査
*調査員 川原奈苗(NPO法人河北潟湖沼研究所)