ヨシの新しい活用
ヨシって?
イネ科の植物(多年草)です。河北潟では湖岸や水路沿いなどの広いエリアに自生しています。地域によって「アシ(葦)」とも呼ばれます。「アシ」が「悪し」に通じることから「ヨシ」と呼ばれるようになったといわれます。標準和名は「ヨシ」が用いられます。河北潟の地元の方に聞くと、アシと呼んできた方とヨシと呼んできた方の両方がみられます。
河北潟の周辺地域では、かつては屋根材や葦簀(よしず)など生活の中でさまざまに利用されていました。状態の良いヨシを手に入れるため、湖岸に人が手を入れて管理する葦場(よしば)と呼ばれる場所があり、資源として大事にされていました。そんなヨシ原は、さまざまな野生生物が巣をつくったり、ねぐらとしたりする場所です。
ヨシの新しい活用が進み、ヨシ原の状態が良くなることは、野生生物の保全にもつながることが期待できます。
ヨシ原に生息する生きものたち
チュウヒ、バン、カイツブリ、サンカノゴイ、ヨシゴイ、ツバメ、オオジュリン
アオダイショウ、エサキアメンボ、カワザンショウガイ、クロベンケイガニ 等
ヨシの新しい活用を探す
河北潟湖沼研究所では、活動のなかでヨシの新しい活用を探っています。
ヨシ舟づくり
遊びの要素を取り入れた活用です。刈り取ったヨシを乾燥させたものを束ね、舟を作ります。舟は水に浮かべて乗ることもできます。大勢で協力して大きな舟を作ることは、子供たちには野外体験学習の場として最適です。
これまで、葦舟学校を開いて全国で葦舟づくりを進めている「カムナ葦船プロジェクト」の石川仁さんを講師にお招きして2艘のヨシ舟をつくりました。
下の写真は2014年10月に実施したヨシ舟づくりの様子です。