河北潟の生きもの

河北潟の仲間たち

  •  河北潟に生息する野生動物について紹介します。2006年より通信かほくがたにて掲載しています。(文:高橋久、まんが:おかのひろみ)
 

第1回 チュウヒ

(通信かほくがたvol.12-1(2006年10月発行)掲載記事)

 チュウヒは、草原に棲む猛禽類(もうきんるい:タカやフクロウの仲間)です。チュウヒは、もともと河北潟にいた鳥でなく、干拓後に新しく河北潟の仲間となった鳥のようです。>>続きはこちら

 

第2回 アズマヒキガエル

  (通信かほくがたvol.12-2(2006年11月発行)掲載記事)

 河北潟干拓地には、ニホンアマガエル、アズマヒキガエル、ニホンアカガエル、トノサマガエル、ウシガエル、シュレーゲルアオガエルの 6 種類のカエルが棲んでいます。今回はガマとも呼ばれる、愛嬌のあるカエル、アズマヒキガエルをご紹介します。>>続きはこちら

第3回 タニシ

(通信かほくがたvol.12-3(2007年2月発行)掲載記事)

 河北潟周辺の田んぼや農水路には、マルタニシとヒメタニシという2種類のタニシが生息しています。>>続きはこちら

第4話 アサザ

(通信かほくがたvol.12-4(2007年3月発行)掲載記事)

  アサザは水辺に生育する浮葉植物の一種です。浮葉植物とはスイレンのように水底から葉柄を延ばして水面に葉を浮かべる水草のことです。水辺を象徴する植物として取り上げられる機会の多いアサザですが、河北潟でも、潟端にアサザピオトープができたり、血ノ川に群落が目立つて殖えたりしたことで、地域の人たちの関心も高まっています。>>続きはこちら

第5話 スッポン

(通信かほくがたvol.13-1(2007年8月発行)掲載記事)

 高級食材としては知られているが、野生生物としてはあまリ知られていない。効能は知られているが、生態はあまリ知られていない。「河北潟にはスッポンが棲んでいます」というと、びっくリされる方もいます。高級料亭にでも行かないとお目にかかれないと思いきや、意外と身近な生き物です。天気の良い日には、河北潟の流入河川の水際や干拓地の水路のあちこちで、日向ぼっこをしています。>>続きはこちら

第6話 エサキアメンボ

(通信かほくがたvol.13-2(2007年10月発行)掲載記事)

 アメンボというと、スマー卜な体で水面をすいすいと泳ぐ優雅な虫のイメージがあリますが、実は肉食性で獲物を捕まえる行動は、かなリの気性の荒さを感じます。アメンボが水面に浮かんでいるときは、決してノンビリしているわけではなく、常にまわリにいる仲間と牽制しあっています。>>続きはこちら

第7回 ネズミ

(通信かほくがたvol.13-3(2008年2月発行)掲載記事)

 今年の干支、ネズミは、多くの方になじみの深い動物のひとつです。ペットになる種もいますが、駆除、の対象となる種もあリ、全体的にはあまリ良いイメージを待たれない動物のようです。>>続きはこちら

第8回 ノスリ

(通信かほくがたvol.13-4(2008年3月発行)掲載記事)

 ノスリは鷹の仲間です。河北潟には冬になると、周辺の 山地や大陸から20羽から60羽くらいのノスリがやってきます。河北潟干拓地は、ノスリにとって好適な越冬場所を提供しているようです。>>続きはこちら

第9回 メダカ

 (通信かほくがたvol.14-1(2008年6月発行)掲載記事)

 身近な水辺の生物の代表ともいえるメダ力ですが、現在では絶滅が憂慮される種になってしまいました。実際に、南関東では、野生のものはほとんど見かけられなくなってしまったようです。幸いなことに河北潟地域では、農業用水路などで、まだその姿を確認することができます。>>続きはこちら

第10回 沈水植物

(通信かほくがたvol.14-2(2008年10月発行)掲載記事)

 水生植物のうち、植物体全体が水の中に沈んでおリ、さらに水底に根を張っているものを沈水植物といいます。キンギョモと呼ばれるマツモやバイ力モなどのように、細長い葉がたくさんついているイメージがあリますが、ササバモやエビモなど割合に幅広い葉をもっているものもいます。>>続きはこちら

第11回 フナ

(通信かほくがたvol.14-3(2009年2月発行)掲載記事)

 干拓以前を知る人たちから、よく河北潟の鮒はおいしかったという話を聞きます。甘露煮や刺身、みそ汁、ぶつ切リにした鮒をなますにした「そろばん」など、さまざまに料理されていました。金沢では今でも寒鮒の甘露煮を正月に食べる風習がわずかに残っていて、少し前までは近江町市場で河北潟産の鮒を売る店もあリました。>>続きはこちら

第12話 タヌキ

(通信かほくがたvol.14-4(2009年3月発行)掲載記事)

 山里の生きもののイメージがあるタヌキですが、海に近い平野部にある河北潟にも、たくさんのタヌキが住んでいます。タヌキは夜行性なので、昼間はほとんど見かけることがあリませんが、いくつかの証拠から、河北潟の水辺や干拓地、周辺の集落や水団地帯に、広く生息することがわかっています。>>続きはこちら

第13話 ハッタミミズ

(通信かほくがたvol.15-1(2009年3月発行)掲載記事)

 ハッタミミズは、伸びると1mにもなり、日本で一番長いミミズといわれています。河北潟の八田地区から名前がついた生物です。胃が数珠のようにつながっているので、ハッタジュズイミミズとも言います。現在、石川県の河北 潟地域と滋賀県でしか見つかっていません。>>続きはこちら

第14回 モクズガニ

(通信かほくがたvol.15-2(2009年10月発行)掲載記事)

 上流から河口まで何処にでもいるのに、あまリ知られていない地昧な力二、でも実は親戚は超有名で本当はとてもおいしい力二、モクズガ二はそんな力二です。>>続きはこちら

第15話 シジミ

(通信かほくがたvol.15-3(2010年2月発行)掲載記事)

 河北潟とシジミには深い関係があリます。旧宇ノ気町の上山田遺跡の貝塚からもヤマトシジミの貝殻がたくさん出土したとのことで、太古から潟縁の人々の食用となっていたようです。干拓前の河北潟でも、シジミ漁がおこなわれていました。>>続きはこちら

第16話 ゴリ

(通信かほくがたvol.15-4(2010年3月発行)掲載記事)

 石川県とくに金沢では、なじみの深い魚ゴリ(鮴)。淡水産のハゼ類とカジカ類の総称です。鮴汁、鮴の刺身、鮴の唐揚げ、そして鮴の骨酒、さまざまな加賀料理に使われています。>>続きはこちら

第17話 ミサゴ

(通信かほくがたvol.16-1(2010年7月発行)掲載記事)

 ミサゴは、河北潟で魚を捕り周辺の丘陵で子育てをす る猛禽類(タカの仲間)です。
 河北潟湖沼研究所生物委員会では、継続的にこのミサゴの繁殖状況を調査しています。>>続きはこちら

第18回 ヨシ

(通信かほくがたvol.16-2(2010年12月発行)掲載記事)

 水草の危機が懸念される河北潟。とくに、アサザなどの浮葉植物やマツモなどの沈水植物の衰退は顕著です。しかし意外なことに、河北潟は全国的にもたいへん植物が多い湖なのです。
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第19話 アブラコウモリ

(通信かほくがたvol.16-3(2011年2月発行)掲載記事)

 夏の夕暮れ時、どこからともなく河北潟に押し寄せる黒い影。縦横無尽に飛び回り、障害物をうまく交わして目の前をすり抜けていく。その正体はアブラコウモリです。
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第20話 カ、ユスリカ

(通信かほくがたvol.16-4(2011年6月発行)掲載記事)

 蚊については知らない人はいないと思いますが、ユスリカとカの違いについては、よくわからない方も多いでしょう。どちらもハエ目に属するカの仲間で、姿はよく似ています。しかしカは人を刺して吸血しますが、ユスリカは刺しません。そして蚊柱をつくるのは、カではなくユスリカです。>>続きはこちら

第21回 ダイコン

(通信かほくがたvol.17-1(2011年8月発行)掲載記事)

 河北潟干拓地の春の風物詩に、中央排水路の土手沿 いの見事な淡紅色のお花畑があります。よく見ると麦畑の中にも所々に淡い絨毯が拡がっています。中には麦が全く見えなくなってしまっている畑もあります。実はこれはダイコンの花です。試しに根っこを抜いてみると、小さいながらも確かにダイコンが付いています。>>続きはこちら

第22回 ハクチョウ

 

(通信かほくがたvol.17-2(2011年11月発行)掲載記事)

 ヒント:木枯らしの吹く頃「そろそろやってくるかな」「この間飛んでいくのをみたよ」という話を耳にします。やがて、「あそこの田んぼに降りていたよ」「私も見たよ」というようなニュースが飛び込んできます。 農道に普段とは違う車が止まって、なにかを見ています。それはなんでしょう。>>続きはこちら

第23回 カラス

(通信かほくがたvol.17-3(2012年3月発行)掲載記事)

 河北潟にいるカラスは4種類です。
 ハシブトガラスとハシボソガラスは1年中河北潟で見られるカラスです。ハシブトガラスは、体が大きくて、額からくちばしにかけてやや盛り上がっています。ハシボソガラスはハシブトガラスよりは小さく、くちばしは少しほっそりしていて額もすっきりしています。両種ともいろいろな鳴き方をしますが、ハシブトガラスの方が勢いよくカーカーと鳴く傾向があり、これに対してハシボソガラスは、ややぼそっとした濁った鳴き声でガーガーと鳴くことが多いようです。>>続きはこちら

第24話 アメリカザリガニ

(通信かほくがたvol.17-4(2012年3月発行)掲載記事)

 今回のテーマは、河北潟の仲間たちの中でも最も身近な存在、アメリカザリガニです。特に男の子たちには、垂涎の的、水辺のいきもの探しの一番のターゲットといってもいいでしょう。>>続きはこちら

第25話 オオマリコケムシ

(通信かほくがたvol.18-1(2012年8月発行)掲載記事)

 それは、河北潟に浮かぶ不気味な物体です。それは、バスケットボールほどの大きさにもなります。それは、おおむね球状をしていることが多いのですが、不定形で生物か無生物かわからない様相をしています。>>続きはこちら

第26話 クロベンケイガニ

(通信かほくがたvol.18-2(2012年10月発行)掲載記事)

 カニというと水の中の生きものというイメージがありますが、クロベンケイガニは水辺にすむ陸のカニです。もともと河口付近に生息するもので、河北潟地域では、汽水である大野川に沿った堤防(土手)に巣穴を掘って生活しているのが知られています。昼間は巣穴潜んでいることが多いようですが、夕方頃に巣穴から這い出して陸上を徘徊していたり、ヨシ原の中のコンクリート壁に集団でへばりついていたりするのを見かけます。>>続きはこちら

第27回 イモリ

(通信かほくがたvol.18-3(2013年3月発行)掲載記事)

 イモリ、標準和名はアカハライモリといい、体の腹側に鮮やかな赤と黒のコントラストのまだら模様が印象的な動物です。両生類の仲間で、卵は水中に産卵され、孵化した幼生はしばらく水の中で過ごします。変態して陸に上がり何年かを陸上で過ごしたあと、成熟して産卵場に戻ると再び水の中で生活するようになります。>>続きはこちら

第28回 モグラ

(通信かほくがたvol.18-4(2013年3月発行)掲載記事)

 モグラは地下にトンネルを掘りその中で生活するという変わった習性を獲得した哺乳類です。ミミズや土壌性昆虫を餌として、餌を食べ続けないと死んでしまうという特徴を持っています。>>続きはこちら

第29回 ノトマイマイ

 (通信かほくがたvol.19-1(2013年8月発行)掲載記事)

 森の中で落ち葉をかき分けていたり、川の土手で草むらをあさっている時に「何をしているのですか」と時々声をかけられます。貝を探しているのですよ」と応えると、たいていの人はいぶかしげな目でこちらをみます。陸にも貝がいるというのは、多くの人には不思議なことのようです。>>続きはこちら

第30回 セイタカアワダチソウ

(通信かほくがたvol.19-2(2013年10月発行)掲載記事)

 セイタカアワダチソウは、秋の河北潟でいちばん目立つ植物です。見事な黄色い花が一面に拡がる様子を、わざわざ写真撮影に来る人もいます。すっかり日本の秋になじんでいるこの植物ですが、実は北アメリカ産の外来植物です。日本国内へは明治時代の末期に入ったようです。>>続きはこちら

第31回 ハンノキ

(通信かほくがたvol.19-3(2014年2月発行)掲載記事)

 河北潟では昔、秋に刈り取った稲を干すため「はさ木」という、田んぼ脇の水路に沿って一列に植えられた並木がありました。通常、はさ木にはハンノキが使われていました。夏は農作業の休憩場所となる木陰を提供し、舟の行き交う水路とともに河北潟の水田風景の重要な要素でした。しかし、現在では舟の行き交う水路も、はさ木もなくなってしまいました。
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第32話 ヘビ

(通信かほくがたvol.19-4(2014年3月発行)掲載記事)

 干支にもなっているヘビは、私たちの周りにいる身近な生きものですが、あまり好かれておらず、危険な生きものとして認識されがちです。たとえば、ヒバカリは、とてもおとなしい小さなヘビで毒はありませんが、「噛まれたらその日ばかりの命」といわれています。>>続きはこちら

第33話 チクゴスズメノヒエ

(通信かほくがたvol.20-1(2014年6月発行)掲載記事)

 チクゴスズメノとエというきわめて日本的な名前を持つ北米原産のこの植物は、田んぼや水路に蔓延るため、やっかいな外来植物ということになっています。河北潟では最近定着した新しい"仲間"です。>>続きはこちら

第34回 カメムシ

(通信かほくがたvol.20-2(2014年9月発行)掲載記事)

 河北潟周辺に拡がる田園地帯では、8月の初旬にラジコンヘリが空を舞い農業を散布する風景が見られます。散布される農薬は、主にスタークルという品名で、ツマグロヨコバイ、カメムシ類、ウンカ類に対して高い防除作用を持つとされるジノテフランという成分を10%ほど含んでいます。通常は300-1000倍程度に希釈して使用されますが、無人ヘリによる散布の場合は8倍希釈、つまり最大125倍の濃度で使用されています。>>続きはこちら

第35話 カイエビ

(通信かほくがたvol.20-3(2014年12月発行)掲載記事)

 なんとも不思議な名前の生きものです.貝なのかエピなのか、見た目は二枚貝のようですが、行動を観察していると、貝の中からいくつもの脚を出して泳ぎ回ったりします。
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第36話 ツバメ

(通信かほくがたvol.20-4(2015年3月発行)掲載記事)

 春に南から渡ってきて、民家の軒下などに巣を作り子育てをして、秋になると南に婦って行く。毎年ツバメがやって来るのを楽しみにしている家主さんはたくさんいると思います。ツバメのために軒先を空けておくなど、人々から大切にされている野鳥の代表ともいって良いでしょう。>>続きはこちら

第37話 赤トンボ

(通信かほくがたvol.21-1(2015年7月発行)掲載記事)

 分類学的にはトンボ科アカネ属の仲間ですが、一般的に胴体が赤く中くらいのサイズのトンボを総称して「赤とんぼ」と呼んでいます。>>続きはこちら

第38回 ケリ

通信かほくがたvol.21-2(2015年10月発行)掲載記事

 河北潟の周りの田んぼが活気づく田植えの時期、上空をけたたましく鳴きながら飛ぷ烏がいます。甲高い声で「ケリリッ、ケリリッ. . . 」と鳴き続け、一度聞いたら忘れられない、その声の主がケリです。この鳥、河北潟の仲間たちの中でもうるさいことではN0.1クラスでしょう。>>続きはこちら

第39話 アシナガバチ

通信かほくがたvol.21-3(2016年1月発行)掲載記事

 ハチというとまず刺すということが思い浮かびます。人も動物もハチは刺すと思っていてハチを嫌います。そこで、ハチの姿を真似することで、食われないようにしている虫もいます。>>続きはこちら

第40話 ドジョウ

通信かほくがたvol.21-4(2016年3月発行)掲載記事

 ドジョウは、かつてはどこにでもいる生きものの代表でしたが、今では絶滅が危慎される生きものになってしまいました。環境省のレッドリストでは情報不足というカテゴリーに分類されています。>>続きはこちら

第41話 アリ

通信かほくがたvol.22-1(2016年6月発行)掲載記事

 小さい生きものの代表とされるアリ、「ありんこ」とも呼ばれ、地味で目立たない、弱いものといったイメージがありますが、実はハチの仲間です。>>続きはこちら

第42話 ウンカ

通信かほくがたvol.22-2(2016年9月発行)掲載記事

 ウンカは、農業害虫としては有名な小さなカメムシの仲間を指すグループ名です。田んぼや草原には必ずといってよいくらい普通にいる生きものです。身近な存在ではありますが、あまりなじみのない生きものです。 >>続きはこちら

第43話 テントウムシ

通信かほくがたvol.22-3(2017年1月発行)掲載記事

 背中の星の数で名前が決まる虫、テントウムシ。フタホシテントウ、ヨツポシテントウ、ナナホシテントウ、トホシテントウ、ジュウサンホシテントウ、シロジュウシホシテントウ、ニジュウヤホシテントウ、名前をみるだけでも面白いですね。親しみやすい形や色で、絵にも描きやすく、背中の星の数をみれば種類が分かり、名前もすぐに覚えられるので子供たちにも人気です。>>続きはこちら

第44話 クサガメ

通信かほくがたvol.22-4(2017年3月発行)掲載記事

 河北潟で自然観察会をするときに、子供たちに人気No.1の生きものがカメです。河北潟では、カメと名が付くものとしては、イシガメ、クサガメ、アカミミガメ、カミツキガメが記録されていますが、イシガメはこの20年くらいは確認されておらず、河北潟では幻のカメとなっています。>>続きはこちら

第45話 コツブムシ

通信かほくがたvol.23-1(2017年7月発行)掲載記事

 皆さんはダンゴムシという小さな虫をご存じでしょうか。虫と言っても昆虫ではなく節足動物の等脚類(ワラジムシ目)というグループに属しています。一番よく知られているのが、オカダンゴムシという種類で、庭の植 木鉢の下や溜まった落ち葉の中などから見つかります。>>続きはこちら

第46話 ボラ

通信かほくがたvol.23-2(2017年12月発行)掲載記事

 ボラは、現在の河北潟にもよく見られる魚ですが、かつて河北潟に海水が入っていた頃には、スズキやウナギなどとともに漁も行われるくらいたくさんいた魚です。>>続きはこちら

第47話 ウナギ

通信かほくがたvol.23-3(2018年2月発行)掲載記事

 2013年2月1日に発表された環境省第4次レッドリストにおいて、ニホンウナギが絶滅危惧IB類(近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)に指定されたことは、衝撃的なニュースとして報道されました。>>続きはこちら

第48話 シュレーゲルアオガエル

通信かほくがたvol.24-1(2018年6月発行)掲載記事

 日本に生息するカエルでアオガエルの名前が付いているのは、沖縄を除くと2種だけです.このうちモリアオガエルは有名ですが、もう一つの種、シュレーゲルアオガエルについては、初めて名前を知った人からは、いつも「それって、日本のカエル?」といった反応が返ってきます。>>続きはこちら

第49話 オオコオイムシ

通信かほくがたvol.24-2(2019年3月発行)掲載記事

 オオコオイムシは、水生カメムシ類と呼ばれる水の中にいるカメムシの仲間です。親戚にはタガメがいます。タガメと違う点として、コオイムシの仲間は、メスがオスの背中に卵を産み付ける習性があることが挙げられます。名前〈子負虫)の由来もその習性によるものです.>>続きはこちら

第50話 ヒシ

通信かほくがたvol.24-3(2019年3月発行)掲載記事

 水面に浮く水草〈浮葉植物)です。水底から種子が発芽して長い茎を伸ばして水面に至ると三角形(菱形)の葉を展開します。葉は放射状に水面に拡がります(ロゼット)。葉柄は膨らんで空気を含み浮き袋となります。>>続きはこちら

第51話 スズキ

通信かほくがたvol.24-4(2019年3月発行)掲載記事

 スズキは、外海と接する湾口や河口域で冬に産卵する本来は海水魚ですが、春から秋は内湾や河川を遡上する回避魚です。干拓前の河北潟にはたくさん生息していたようで、漁も行われており地域にとって重要な魚介でした。>>続きはこちら

第52話 コイ

通信かほくがたvol.25-1(2019年11月発行)掲載記事

 誰もが知っているコイ、とても身近な淡水魚です。釣魚として、食用として日本人に好まれてきました。観賞用として改良された錦鯉は新潟県を中心に盛んに繁殖されており、海外にも多く輸出され、日本のひとつの文化として世界から評価されています。>>続きはこちら

第53話 ミコアイサ

通信かほくがたvol.25-2(2019年11月発行)掲載記事

 オスの羽衣が巫女の白装束のように見えるのでミコ(巫女〉アイサ(秋沙)、白地に目の回りが黒く縁取られるので、パンダガモと呼ばれる人気者です。河北潟では、少数が冬鳥として飛来します。あまりまとまっては見られませんが、ほぼいつでも見つけることができます。>>続きはこちら

第54話 テナガエビ

通信かほくがたvol.25-3(2020年3月発行)掲載記事

 名前の通り手が長い、正確には第2歩脚といいますが、さぞ不便だろうと考えてしまうくらい極端に長い鋏のついた脚を持っています。オスでは、体長の1.8倍にもなるそうです。下流域から汽水域に生息しています。>>続きはこちら

第55話 サヨリとサヨリヤドリムシ

通信かほくがたvol.25-4(2020年4月発行)掲載記事

 サヨリ、細魚とか針魚といった漢字が当てられますが、その通りの細長い魚です。サンマとよく似た体型をしていますが、サンマよりも下顎が遥かに長く突き出していています。その特徴で他の魚と間違えることはありません。>>続きはこちら

第56話 トノサマガエル

通信かほくがたvol.26-1(2020年8月発行)掲載記事

 河北潟の周辺の水田やわずかに残っている土水路などで、いまでもトノサマガエルを見ることができます。かつてはもっと多く生息していたと思われますが、いつの間にか極端に数を減ちしてしまい、めったにお目にかかれなくなってしまった河北潟の仲間です。
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第57話 ミズアオイ

通信かほくがたvol.26-2(2020年10月発行)掲載記事

 古称はナギ、ミズナギという雅な名前の美しい草です。秋に青紫の小さめの花を咲かせます。万葉集に「醤酢に蒜搗きかてて鯛願ふわれにな見えそ水葱の羹(ひしほすにひるつきかててたひねがふわれになみえそなぎのあつもの)」と詠われています。当時、ミズアオイが普通に食されていたことがうかがえます。食用として宮廷の園圃でも栽培されていたとのことです。
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第58話 コウホネ

通信かほくがたvol.26-3(2021年3月発行)掲載記事

 葉の濃緑と花の黄色の鮮やかなコントラストが美しい水草です。コウホネが「河骨」と書くことを知ったときには、ちょっとドッキリしました。太くて白い根茎が泥中に横たわり、それが骨のように見えるというのが名の由来とのこと、そのように見たことはなかったので、とても違和感を持ったことを覚えています。根茎は川骨(せんこつ)の名で漢方薬として強壮剤や止血剤として利用されるそうです。
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第59話 タナゴ

通信かほくがたvol.26-4(2021年5月発行)掲載記事

 今回は、コイ科タナゴ亜科の淡水魚の総称としての「タナゴ」を取り上げます。一見してフナによく似ていますが、よく見るとフナよりは臀鰭が広く、体も平べったく華者な感じがします。鱗がたいへん美しく、特にオスは婚姻色が鮮やかです。特徴的な生態として、長い産卵管で淡水生の大型二枚貝類の殻内 に産卵すること、解化した仔魚がしばらく二枚貝の体内で生活することが挙げられます。
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第60話 クズ

通信かほくがたvol.27-1(2021年7月発行)掲載記事

 クズはマメ科のつる性の多年草で、日本原産の植物といわれています。冬は地上部は枯れますが、根は何年も残り肥大して巨大な根茎を作ります。この根は、昔から食用や漢方薬として使われ、葛粉や葛根湯などの原料になります。芽生えの時のつるや葉は天ぷらにしてもおいしく、繊維を利用した織物は葛布と呼ばれ、利用価値の高い植物ですが、河北潟干拓地では、繁殖力の旺盛なやっかいな植物になっています。
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第61話 ハネナガイナゴ

通信かほくがたvol.27-2(2021年9月発行)掲載記事

 バッタの仲間のうち田んぼに棲んで稲を食べるものを「稲子」イナゴといいます。石川県ではコパネイナゴとハネナガイナゴの2種がいます。これらが本来の意味でのイナゴになりますが、実際にはイナゴと名前がついていながら、クズ群落などにみられるツチイナゴなど、稲をあまり食べない種もいます。 夏から秋にかけて、河北潟周辺の田んぼにはたくさんのイナゴが発生します。石川県では普通はコパネイナゴのみがみられますが、河北潟の周りには、なぜか他の地域にはほとんどみられないハネナガイナゴが多くみられます。
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第62話 オオヒョウタンゴミムシ

通信かほくがたvol.27-3(2022年10月発行)掲載記事

 ゴミムシの仲間は種類が多く、しかもよく似ていて見分けがつきにくいものも多いため、種の同定をするときにいつも苦労します。しかし、オオヒョウタンゴミムシはその大きさと特徴的な姿から、すぐに見分けがつきます。体色は多くのゴミムシと同様に単純な黒色ですが、ヒョウタンゴミムシの仲間の全般的な特徴である前胸と胴体の間にくびれがあるのと、かなり立派な鋭い大顎を持っているので、区別は容易です。また、ちょっと見た目はクワガタに似ています。他のヒョウタンゴミムシの仲間よりひときわ大きく、体長が50cmを超えるものもいます。
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第63話 チョウゲンボウ

通信かほくがたvol.27-4(2022年12月発行)掲載記事

 いつも不思議な名前だと思うのですが、由来は不明とのこと。漢字で「長元坊」 と書き、僧侶の名前であるという説や、トンボのように飛ぶ烏だから「烏ゲンザンボー」 (「ゲンザンボー」 はトンボのこと)と呼ばれたという説などが ネット検索で出てきます。「ゲンザンボー」とは聞き慣れない言葉ですが、茨城県の方言とのことです。
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これまでいただいたご支援について

河北潟湖沼研究所は多くの団体、企業等の皆様に支えられて活動を継続しています。

 

ドコモ市民活動団体助成(令和5、6年度)

LUSH RE:FUND LOCAL(令和4-5年、6年)

エフピコ環境基金(令和3-6年度)

地球環境基金(平成26-28年度、29-31年度、令和2-4年度)

ゆうちょ エコ・コミュニケーション(令和2-3年度)

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(ご寄付いただきました)

高木仁三郎市民化学基金(平成31年)

未来につなぐふるさと基金(平成29~30年度

一般社団法人アクト・ビヨンド・トラスト(平成25~27年度、31年度)

Panasonic NPOサポートファンド(平成24~25年度)

国際花と緑の博覧会記念協会概要(平成24年度)

トヨタ財団2011年度地域社会プログラム (平成23年度)

損保ジャパン日本興亜環境財団(平成23年度)

セブンイレブン記念財団みどりの基金(平成22年度)

ドコモ市民活動助成

 

地球環境基金

 

ゆうちょ エコ・コミュニケーション

これまでの受賞について

日本自然保護大賞(平成26年度)

生物多様性アクション大賞(平成26年度)

日本水大賞(平成24年、第14回)

いいね金沢環境活動賞(平成22年度)

 

河北潟湖沼研究所